鎮魂行次第事

一同、拝殿の所定の座に着き一拝

次、振魂(ふりたま)を行い、御祭神の御名を連唱。
  振魂は、両手を臍下(せいか)の前方に、右手を上にして掌を軽く組み合わせ、
  連続して上下に振り動かす。
  臍下(丹田の位置。下腹部のへそ下5㎝あたり)

次、祓主(はらへぬし)が祓詞奏上(はらへことばそうじょう)、諸員は平伏(へいふく)。

次、所役(しょやく)が大麻(おおぬさ)にて祓う、諸員は平伏(へいふく)。

次、再拝二拍手。

次、大祓詞(おおはらへのことば)、十種神宝祓詞、ひふみの祓詞(適度反復)
  十種神宝大御名(適度反復)を斉唱(せいしょう)。

次、二拍手再拝。

次、静座(瞑目メイモク、整息セイソク)。一拝。

次、布瑠部神業(ふるべのかむわざ)。
  安座アンザ(両足の裏を合わせて座る)
  手の術テノワザ(左降り、右振り、前振り、後振り、中降りを各10度)
  息の術イキノワザ(これを10回で一段とする)

次、静座(瞑目メイモク、整息セイソク)。一拝。

次、神拝詞(しんぱいし)、称言(となえごと)を斉唱。

次、明治天皇御製を斉唱。

次、再拝二拍手一拝。

退出する。


[ウィキペディア] 鎮魂(ちんこん、たましずめ)とは、人の魂を鎮めることである。今日では「鎮魂」の語は、死者の魂(霊)を慰めること、すなわち「慰霊」とほぼ同じ意味で用いられる。しかし、元々「鎮魂」の語は「(み)たましずめ」と読んで、神道において生者の魂を体に鎮める儀式を指すものであった。広義には魂振(たまふり)を含めて鎮魂といい、宮中で行われる鎮魂祭では鎮魂・魂振の二つの儀が行われている。

神道では、生者の魂は不安定で、放っておくと体から遊離してしまうと考える。これを体に鎮め、繋ぎ止めておくのが「たましずめ」である。「たまふり」は魂を外から揺すって魂に活力を与えることである。

なお、津城寛文は、著書「折口信夫の鎮魂論」(春秋社、1990年)で、鎮魂とは神道の根本となる、一般に考えられているよりももっと大きな思想で、折口の有名なマレビト論も鎮魂論で置き換えられる、と主張している。


>>>鎮魂法と十種神宝との関わり